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Collection

​décadence

2019.12

A world where everything is old but alive. 

A mode born by depriving the essential concept.

 新しいものが生み出され、いらなくなったものが失われていく現代に、物事の本質を考え解釈することを提示する。

 人が生活するために作られた建築物が捨てられ老廃し朽ちていくと退廃的な空間が生まれる。その空間は私たちの生活にはマッチしない倦怠感がある。しかし、その空間には人工的には生み出すことのできないパニック的な美があり、全てが古ぼけているが潜在的に生きている世界を感じる。人が手を加えないと建物の地盤が崩れ、柱や梁が露わになる。壁や床が崩れ落ち土に還る。そして植物がつたう。人が生活することを失った空間には本質に還ろうとするところから新しい片鱗が漂う。

 過去と現在が混在した空間は、過去を再構築し新しい様式を生み出す可能性を感じさせる。過去は逃げ、消え、掴めることができず再現することがない。私が過去を認識することは、言葉と記憶でしかない。しかし、この空間は粗末な姿で、僅かながら過去を再来させ私に訴え現在性を問い立てる。

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